お腹からわらう

隔週で日曜日に、自転車で10分ほどの町立図書館に行く。借りていた本を返却し、新たに4〜5冊借りてくるのが楽しみになっている。昨年7月に、経営していたカフェを閉店し、長年の時間に追われる生活から73歳でやっと開放された。最初は、以前の生活では想像出…

心を充たしてくれるのは

早いもので、亡き母の四十九日の法要の日が近づいてきた。 母を失ったことで出来た心の空洞を抱えての日々は、仕事も日常生活も地に足の着いていない頼りなさを感じながら過ごしていた。先日、職場であるデイサービスでのこと、利用者の90歳台の女性が娘の名…

E を探して暮らしてみよう

経営していたカフェを閉じて、デイサービスのランチを作るアルバイトをする生活になり1月が過ぎた。何となく生活のリズムができつつあるが、この暮らしに満足感がないと思い始めてもいた。アルバイトは1日に5時間で週に3日、後の日々はほとんど家で夫と共に…

母であり続ける

寝たきりになり、点滴だけに頼って命を繫いている母と、初めてオンラインで面会をしてから5ヶ月が経過した。初回は画面に映し出された母の姿から、お別れが近いであろうと思ったのだった。それでも母に会いたくて、ほぼ毎週、同じ曜日の同じ時間にふたりの娘…

長女の思い

関西圏に住んでいた夫の姉が、長女の住む関東の老人ホームに入所したと聞いた。義姉は92歳になったが、5年前まではデイサービスを利用しながら自宅で一人暮らしをしていた。しかし、失火で家を失い、しばらく隣の市に住む長男家族と同居したあと、地元の老人…

オンラインで繋ぐ命

肺炎で入院していた母は、命の危機を乗り越えることができた。しかし、寝たきりで、すでに自分で食べものを飲み込む力を失い、点滴の栄養のみで命を繋いでいる。何とか母を励ましたくて病院のスタッフに電話で相談をしたら、オンラインでの面会を勧めてくれ…

庭の千草

91歳の母が肺炎で入院してから2週間が過ぎた。高年齢に加えて栄養失調になっており、いつ異変が起こるかわからないと医師から説明があったと、妹が知らせてくれた。心配だが面会は許可されず、病院に電話で病状を教えて貰うことしかできないでいる。幸い、歯…

春がきたみたい!

日曜日にデイサービスの昼食を作るアルバイトは2ヶ月めに入った。厨房の調理器具の置き場所、冷蔵庫や冷凍庫の食材の把握、利用者さんのお名前も何とか覚えて楽しくなって来ている。前回は調理員さんからの伝言で、炊き過ぎたご飯を使って欲しいとの事だった…

72歳のアルバイト

1月第2週から、毎日曜日にデイサービスで昼食を作るアルバイトが始まった。前回、前々回は施設の調理員さんが献立を立ててくれた通りに、見守って貰いながら調理したが、今回は初めて全てを一人でやってみた。多少の緊張感はありながらも、利用者さんと会話…

72歳で書いた履歴書

72歳の私にアルバイトの話が飛び込んできたのは1ヶ月前だった。今の私は、火曜日から土曜日にランチを提供するカフェのオーナ シェフとして働いている。その話を持ち込んできてくれたのはカフェのお客様で、私の作る料理を気にいって下さっている人だ。話の…

答えは、やはりここにあった!

せっかちで早呑み込みな性分なので、勘違いや思い込みも多いと自覚している。が、それにしても、ここまで思い込みが激しいとは、我ながらショックを隠せない。前回アップしたブログの、わたしはどこへ、行くのだろう は、書くときから答えを用意していた。娘…

わたしはどこへ、行くのだろう

今は介護つき支援施設に入居している91歳の母が、まだ自宅で一人暮らしをしていた時のことだ。仕事の都合を付けては奈良から徳島に通っていた。実家に着き靴を脱いで上がると、私が荷物を降ろす間もなく、堰を切ったように母は話を始めるのだった。 体調の不…

どうぞごゆっくり

カフェに来て下さる常連のお客様には、お気に入りの席がある。そこが空いていれば必ずお座りになるので、それとわかる。ご予約のない初めてのお客様は、店内を見渡してから好きな席を選ばれる。すぐに決まる方と、しばらく思案してから決められる方、同伴の…

土曜日のカフェで

土曜日のカフェのお客様はご家族連れの、それも0〜3歳までの小さな、お子様同伴の方に多くご利用頂いている。元、認可外保育園の保育室をカフェにした経緯で、当時の雰囲気を残してあるのが、気兼ねなく小さなお子様を連れてご来店いただける理由だと思って…

ふるさと

介護付き施設に入居している母に会うために8ヶ月ぶりに徳島に帰省した。施設はコロナウイルス感染予防の対策で、県外に住む者は面会さえ出来なかったのだが、予約すれば15分の面会が許されるようになった。施設に電話して僅かな時間しか面会出来ないと知って…

彼女ならやるね!

先週の木曜日に、元園児の保護者だったパパとママがランチに来て下さった。私が園長からカフェのオーナーシェフに転身してからも親しくさせて頂いており、先々月はお宅でのホームパーティーのお料理も作らせて頂いた。 ママは、数枚の図面を開きながら、今、…

72歳、誕生日のサプライズ

9月6日(日)、私のお店での今年初めてのイベントが開催された。コロナ感染対策でコンサートやライブが禁止や自粛を求められるなどの理由で、いくつものイベントは中止になっていたからだ。 今回はジャグバンドグループのライブで、参加者を20名に絞っての開…

2歳児の糠漬け

来月で3歳になる、ゆいとクンから保存袋に入ったキュウリの糠漬けを2本貰った。開店準備をしていた私は、うれしくて胸がジーンとした。(せんせいえ ゆいと)と、たどたどしい線をなぞれば読める字も添えられていた。看護師のママはカフェのお客様で、夜勤明け…

「跳びはねる思考ー会話のできない自閉症の僕が考えていることー」東田直樹 著 に私は救われた

この本の著者は1992年生まれの、会話のできない重度の自閉症者だ。 本のカバーに書かれた著者の紹介文には「13歳の時に執筆した「自閉症の僕が飛び跳ねる理由」(エスコアール)において、理解されにくかった自閉症者の内面を平易な言葉で伝え、注目を浴びる…

灯が点る

和歌山に住む息子から、今年のお盆休みは帰省しないという電話があった。コロナウィルスの感染者が、昨日も1日の感染者数の最高を記録しているニュースを観たばかりだったので、仕方がないと思う。嫁が介護の職にあることも、帰省することに慎重になった理由…

難しかった注文のわけ

今はカフェのオーナーシェフだが、その前は保育士で園長も18年間していた。その時の保護者や園児たちがお客様としてカフェを利用してくださることもある。先日は、そんな保護者から、15名のホームパーティーの料理を頼まれたのだ。予算をお尋ねすると、料理…

胸の中に回るかざぐるま

ここ2週間ほどは、ぎっくり腰やら首の痛みで苦しかった。仕方なく、体調の悪い日はカフェを臨時休業にしていた。やっと、体の動きがスムーズにできるようになって、今朝は出勤の足取りが軽くなったように思われた。 川沿いの桜並木ですれ違った3歳くらいの男…

赤いステッチの雑巾

お店のテイクアウトのお惣菜や季節の花などの写真をインスタにこまめにアップしてる。先日、フォローしてくださっているお一人が、ご自分のインスタに無印の赤いステッチの入った雑巾を買ったと、写真を添えてアップされていた。私も、これはすてきだなと思…

母の願い

先週末、テイクアウトのお惣菜を予約して頂いていたお客様が、閉店ギリギリに取りに来て下さった。彼女は、カフェが保育園だったときの元保護者だった。 その日はご主人のお仕事が休みなので、3歳のお子さんを幼稚園に迎えに行ってくれるから、やっと、お店…

売上アップの本当の理由

前回のブログは、ちょっと調子に乗り過ぎた。 チキリン著「自分の時間を取り戻そう」ダイアモンド社を読み、コロナウィルスの影響下で売り上げが前年度を上回ったのは、自分がやり方を変えた結果だと思い込んだのだ。 確かに、今までより増えた仕事量を時間…

やり方を変えると結果だ出た!

娘と二人で切り盛りしている小さなカフェなので、新型コロナウィルスの緊急事態宣言が大阪府に出て以来、大阪市内に住む娘は出勤停止にして一人で頑張っていた。娘には、小学生が3人いるからだ。やっと、段階的に授業も再開されるらしいというニュースを聞い…

たまりにたまった思いの、噴火だった気がする。

先週もコロナウィルス対策の外出自粛の影響でランチのお客様は少なく、来て頂いたお客様はゆっくりとお過ごしになられた。 金曜日にお越しになったのは、時々来て下さる年輩のご夫婦だった。今日も、ウォーキングの帰り道に立ち寄ってくださったようで、お冷…

歯ごたえが違うからおいしい

昨日はお惣菜のテイクアウト用にメンチカツを作った。土曜日だったので男性の好きそうなものをと思ったからだ。魚料理はタラの空揚げと野菜の甘酢あん。五目煮豆と、タコときゅうりの酢の物、オクラと薄アゲの煮びたしのテイクアウトのメニューだった。 メン…

男、子供は豆ご飯が嫌い?

コロナウィルスの影響でランチのお客様が減っているので、他店舗にならって日替わりでお惣菜のテイクアウトをしている。 先週、豆ご飯をランチにお出しした日は、テイクアウト用に200グラムのパック詰めをご用意してみた。そうしたら、早々に豆ご飯は売り切…

指先が太いせい?

携帯電話をスマホに換えてから3か月になるが、よく間違えて電話をかけてしまったり「いいね!」していたり、フォローバックしてしまっては後味の悪い思いをしている。 触るつもりは全くないのだが、指を泳がせている間に触れてしまうのだ。あるいは、#を選ん…