やり方を変えると結果だ出た!

 娘と二人で切り盛りしている小さなカフェなので、新型コロナウィルスの緊急事態宣言が大阪府に出て以来、大阪市内に住む娘は出勤停止にして一人で頑張っていた。娘には、小学生が3人いるからだ。やっと、段階的に授業も再開されるらしいというニュースを聞いて、最近ちょっと生意気になってきた孫たちの顔が浮かんできた。

ランチのお客が減っていたので、一人でやれるかどうかの不安を抱えながらテイクアウトも始めていた。今までより少し出勤時間を早くして、ランチの料理と、テイクアウトの日替わりのお惣菜を何種類か作る。テイクアウト用にグラム数を計りパック詰めをし、写真を撮ってインスタと、フェイスブックにアップする。コメントや、メッセージで注文が入ると、返事を送る。

ここまでの作業を開店までにやらなければならない。テイクアウトを始めて最初の週は、今しなければならないことだけに追われて、ただ忙しく動き回ってはくたくたに疲れてしまっていたのだ。コメントでの注文を見過ごしたり、ランチのお客様にデザートを出し忘れたりするミスが続いた。

これではお客の信頼を裏切ることになる、なんとかしなければと考えた。

そこでまず、開店までに私がしていることを、時間を追って全部箇条書きにしてみる。

こうすると全体像が見えてくるので、今まで最後にやっていた当日のランチやテイクアウトのメニューを書く作業を一番先にする。親近感は欠くが手書きメニューをパソコンでの作業にして効率の良さを優先することに、気が付いた。

1週間単位でメニューを記入できる表の作成。その日のランチメニューやテイクアウトのメニュー、仕入れや、残った食材も書き込めるようにして、一目で自分の一週間の流れが見えるようにし、継続事項は矢印を先に付けた線を右に、右にと伸ばせばよい。それから、一日のスケジュール表も作った。園長として、時間に追われた日々の中で身に付けていたやり方だった。

これで何とか、開店前には汗を拭いて化粧を直し、涼しい顔をしてお客をお迎えできるようになったのだ。4月の売り上げは、なんと前年度を少しだが上回っていた。